いっそ始まらなければ
ねえ。
どうして彼女だったの?
どうして私じゃダメだったの?
どうして
目を醒ましてくれないの?
「涼宮さん。」
「あ…古泉くん、時間なの?」
「はい。…ひどい顔色ですよ。」
「ううん、平気。」
だってキョンの方がひどい顔色だもん。
こんな真っ白で…。
変ね、男なのに眠り姫みたい。
私がキスしても起きてくれないかな。
…彼女なら起きてくれるの…?
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もう彼は起きないかもしれない。
目を閉じたままの彼の顔を眺めた。
意外と綺麗な顔をしていたんだなと
意味もない事を考えた。
考えながら髪に触る。
「…少し伸びましたね。」
前の彼なら嫌がっただろうな。
「…嫌がってくださいよ。」
あなたは涼宮さんを選ぶべきだと何度も言ったのに。
そうしないと世界が変えられると何度も。
でも世界は変わらなかった。
あなたの心が消えただけで。
それと同時に彼女はなにもできなくなった。
あなたの心こそが能力の源だったのか、真実はわからないけれど。
もう神人が出る事はない。
でもあなたは
それを知ることも。
「ごめんね古泉くん。」
「え?」
ふと背後から聞こえた声を最後に、僕の記憶は途絶え。
気が付いた時。
彼は消えていた。
end
わかりにくいんですが鶴屋さんがキョン君を拉致しました;;
中途半端な文章。
オチつかないなー;。